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Railway、AIネイティブなクラウド基盤でAWSに挑む──シリーズBで1億ドルを調達

2026.01.22 VentureBeat
サンフランシスコ拠点のクラウドプラットフォームRailwayは、マーケティング費をほとんど使わずに開発者200万人を集めた後、シリーズBで1億ドルを調達したと発表した。TQ Venturesがラウンドをリードし、FPV Ventures、Redpoint、Unusual Venturesが参加した。Railwayは従来のクラウド基盤がAI時代の高速なコーディング・デプロイに対応できないと指摘し、同社のプラットフォームは「1秒未満」のデプロイを実現するとしている。これにより開発者の生産性が10倍になるとする顧客報告や、従来比で最大65%のコスト削減という主張を掲げる。連邦契約者向けプラットフォームG2XのCTOは、Railway移行後にデプロイ速度が7倍、コストが87%削減されたと述べ、月額インフラ費用が約1万5000ドルから約1000ドルに下がったという。

2024年にGoogle Cloudを全面的に離脱して自前のデータセンターを構築するという異例の方針を採り、ネットワーク・コンピュート・ストレージを垂直統合したことが可用性やコスト競争力の源泉だとする。秒課金モデル(メモリやvCPU、ストレージのギガバイト秒単位の細かい単価)を採用し、アイドル状態のVMに課金しない点を強調している。現在は従業員30人で年間数千万ドルの収益を上げ、月間デプロイ数は1000万件超、エッジネットワークを通じたリクエストは1兆回を超えるとしている。売上は前年に3.5倍成長、月次成長率は約15%。

企業向けにも浸透しており、同社はFortune 500企業の31%が何らかの形でRailwayを利用していると公表。Bilt、IntuitのGoCo、TripAdvisorのCruise Critic、MGM Resortsなどが顧客に名を連ねる。エンタープライズ向けにはSOC 2 Type IIやHIPAA対応、SSOや監査ログ、既存クラウド環境に組み込む「bring your own cloud」構成などを提供し、追加機能は有償で提供している。

RailwayはAIコーディングアシスタントとの統合も進めており、2025年8月にモデルコンテキストプロトコルサーバーを公開して、AIエージェントがエディタから直接デプロイやインフラ管理を行えるループを構築したと説明する。今回の資金はグローバルなデータセンターの拡充、人員増強、初の本格的なゴー・トゥ・マーケット体制構築に充てる計画だ。投資家にはTom Preston-WernerやVercelのGuillermo Rauchら業界著名人の名も並ぶ。Railwayが開発者の支持を企業採用の継続的成長につなげられるかどうかが今後の焦点となる。
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